ヘルプデスク スペシャリスト

ヘルプデスクスペシャリスト 森末 圭一の写真
森末 圭一の写真

BPOソリューション本部 西日本BPOサービス部

森末 圭一

Q. ヘルプデスク スペシャリストについて教えてください

ヘルプデスク スペシャリストは、社内ヘルプデスクBPOにおいて「業務可視化」「業務設計」「ヘルプデスク立上げ・運用・改善」という一連の流れの中心的役割を担います。コンサルタント兼立上げチームリーダーとして、特定のお客様、プロジェクトに深くコミットするのが特長です。

当社の社内ヘルプデスクBPOは、受託時に業務設計を行います。
しかし、お客様のニーズによっては業務設計期間を短縮したり、一部の設計は運用しながら実施するといったフレキシブルな対応が必要となるケースもあります。こうした状況では、細かいルールは運用と並行して定義していくことになるため、設計担当と立上げリーダーが同じ人物の方が合理的です。

ヘルプデスク スペシャリストとして働く森末 圭一の写真

Q. お客様がお持ちの課題にはどのようなものがありますか?

人的リソースの不足、これは共通課題ですが、その他の課題はお客様によってさまざまです。
ピンポイントで課題認識されていることもありますが、現在の運用・管理体制について漠然とした課題感があるといったケースもありますね。
蓋を開けてみると、問題切り分けプロセスが属人化していて対応品質のばらつきが放置されていたり、別のツールを使えば簡単な処理を強引にExcel対応していることで余計な工数がかかっていたり、大小さまざまな課題が見えてきます。
BPOベンダーは特定のサービスを複数のお客様に提供しているので、お客様にとっては初めての課題であっても私たちにとっては過去に遭遇した課題で、解決へのプロセスが見えているということも少なくありません。

Q. ヘルプデスク運用時のポイントは?

日常的に心がけているポイントはいくつかあります。
まずは、現場のメンバーが働きやすい環境を整える事です。
上流で仕組みやルールを整備することは重要ですが、最終的にBPOの品質を決定付けるのは現場でお客様と向かいあって働いてくれるメンバーです。どんなルールがあっても円滑なコミュニケーションやポジティブなマインドが無ければ骨抜きになってしまう。だからこそ、フランクな態度で、できるだけ楽しい現場の空気を創るように心がけていますね。
ES(従業員満足度)を上げることで、CS(顧客満足度)を高め維持できる、そう考えています。

2つめは、業務の見直しです。メンバーが処理した内容を無作為に抽出して、私自身が問題に対してどう処理するか、実際にやってみる。独自判断の傾向は無いか、回答内容が正しいかなどをチェックします。処理内容がレビューされていることにより、チーム内の緊張感維持の効果もあると思います。

3つめは、お客様とのコミュニケーションですね。
特に常駐型でサービス提供する場合、一緒にお昼を食べたりして、プライベートな話ができるようになると一気に距離が縮まって、日頃のコミュニケーションも円滑になります。
お互いの理解が深まると、共通のゴールに対して一緒に取り組もうという、パートナー感も上がっていると感じます。

最後は、信頼を築くのは毎日の積み重ねだということです。
私たち単独で解決できる問題もありますが、すべての問題解決を単独で完了することはできません。役割に応じて責任と権限が分離されているため、お客様の社内外のステークホルダーの方々と連携することは不可欠です。
日々発生するインシデントに対して、各所と協力して乗り越え、互いが成長し、それを何度も繰り返すなかで、信頼が築かれていくのだと考えています。

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Q. やりがいとなる点は?

私個人としては、単に成功した時よりも、発生した問題に対して即座にリカバリーできた時の方が喜びを感じます。ヘルプデスクをはじめたばかりの頃は、障害発生から解決まで、たくさんの苦労がありましたが、ひとつひとつ乗り越えてスキル化してきたことで、自分自身の成長を感じられていることも要因かもしれません。

プロジェクト視点で考えると、プロアクティブな動きを取ることで問題を事前に抑え込むことが大切です。
以前、ある業界最大手のお客様本社に常駐してBPOサービスを提供していた時に、本社移転することになり、エンドユーザー数千名に業務上何らかの影響が出ると予測されていました。
私達BPOチームは影響を最小限に抑えるために、お客様、機器ベンダーなど多くのステークホルダーと綿密な計画を立て事前準備した結果、想定より大幅に影響を抑えることができ、お客様から感謝の言葉をいただきました。
期待を超えた結果を出すということには、やはり、やりがいを感じます。

ヘルプデスクBPOは業務運用を受託するので、有期限のプロジェクトとは性質が異なります。目指すべき指標はありますが、ある意味「完成」や「ゴール」は無い。だからこそ、安定したクオリティを提供することや、継続して努力できることが大切だと思います。

Q. キヤノンビズアテンダの社内ヘルプデスクBPOの強みとは?

お客様の課題に対してフレキシブルな対応ができるところだと考えています。
ひとつ例を挙げると、大手外資系のお客様が地方拠点も含めて本社で集中サポートを行っていたのですが、情シスでは捌ききれない量の業務が溜まっていたため、地方拠点のユーザーには十分な対応が出来ず、拠点のユーザーは回答が来ないため何度も問合せを行うという状況が発生していました。
こうした状況で社内ヘルプデスクBPO導入となり、私たちは地方拠点への出張対応も行いました。月2回、宿泊対応で地方拠点を巡回サポートすることで、山積していた依頼が解消し、拠点の方に本当に喜んでいただけましたね。

また、これは当然のことなのですが、私たちはBPOとして業務を受託すると、その業務に対して正面から向き合って対応していくので、BPOをきっかけに、お客様自身に気づきが生まれることもあります。
私たちが社内ヘルプデスクBPOを受託して資産管理のための棚卸を行った際に、情シスが標準機として定義していない資産が新たに発見され、こうした資産の取扱をどうするか協議したり、新たな管理対象として受託するということもあります。当初委託した時にはお客様自身も把握していなかった内容に気づくことが出来たということですね。
私以外にも、複数のプロジェクトで多くのメンバーが業務を担っているので、数多くのナレッジが今日も蓄積されています。

情報システム部門のみなさんへ

ヘルプデスク業務をBPOしたい、アウトソーシングしたい、というお客様の背景をシンプルに言えば「大変だから手伝ってほしい」ということだと思います。
大変だという言葉の裏に「忙しくて業務がまわっていない」「新たにメンバーを教育してヘルプデスク業務を任せるのが難しい」など、制約条件や現在に至る経緯があります。
私たちは、お客様が感じている苦しさを解消するために、お客様のかゆいところに手を届かせるようなサービスを提供していきたいと考えています。

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