BPOの現場から健康経営が生み出す公私充実の笑顔とパフォーマンス

健康経営にまつわる生の声のレポート回答者4名の写真
渡邉 雄史の写真

取締役管理本部長

渡邉 雄史

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人事部 担当課長 

中田 修

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BPOサービス第二本部
BPOコンサルティング部 
デジタルソリューションコンサルティング課

冨澤 未菜

橋本 慎史の写真

BPOサービス第二本部
BPOサービス一部 第一課

橋本 慎史

キヤノンビズアテンダは、2021年以降、健康経営優良法人ホワイト500に継続認定されています。
今回は、経営の視点から方針を定める取締役、施策を推進する人事部、制度を体感している若手メンバーという3つの異なる視点から、健康経営にまつわる生の声をレポートします。

健康経営優良法人(ホワイト500)とは

健康経営優良法人(ホワイト500)認定制度とは、地域の健康課題に即した取り組みや日本健康会議が進める健康増進の取り組みをもとに、特に優良な健康経営を実践している法人を顕彰する制度です。

人事部編

人事部 担当課長 中田 修の写真人事部 担当課長 中田 修

健康経営優良法人(ホワイト500)認定のきっかけ

人事部 中田担当課長:キヤノンMJグループでは安全衛生活動や、社員の健康支援、健康経営の実現に向けた取り組みを進めていますが、BPOサービスを提供している当社では、以前から社員の健康に対する意識を高く持っていました。

社員の一人ひとりが健康で、さらに活き活きと働いてもらいたい。
各自のパフォーマンスが最大化されることは、お客様に最適なBPOサービスを提供することや、社員のやりがいに繋がります。私たちが社員の健康増進のために従来から取り組んでいた多くの活動が、今回の健康経営優良法人の認定に繋がったと感じています。

実際の取り組みと成果 知識・宣言・行動・測定

人事部 中田担当課長:当社の健康課題への取り組みは下の概念図のように整理できます。

キヤノンビズアテンダ 健康課題への取り組み概念図

具体的な活動の幅は広いので、知識・宣言・行動・測定の4つに分けて簡単に説明します。

まず知識面では、生活習慣病の予防や、メンタルヘルス・ストレスコントロール等のセミナーを企画・開催し、これを受講してもらっています。社員に健康知識をインプットして、健康意識を高めてもらうことを目的としています。

次に宣言面ですが、社員には、一人ひとりが自ら取り組む健康行動目標(MYヘルシーアクション)を設定してもらっています。自ら目標設定することで漠然とした健康意識が具体的な行動に繋がることを期待しています。目標は社員証と共に常時携帯するので自分自身で常に参照できる状態になっています。
ちなみに私は「食事大盛厳禁」「朝のストレッチ」「24時には布団に入る」の3つを設定しています。できないこともありますが(笑)、朝のストレッチのおかげで腰のこりがなくなった気がしています。

行動面では、春と秋に「歩活」と称したウォーキングイベントを開催しています。
興味を持ってもらえるように、幕張・横浜など幾つかのエリアでは、歩いて動きまわりたくなるようなランドマークのマップも作成しました。
歩くことを習慣化してもらいたいので、日々の歩数をチーム単位で競うという遊びの要素も取り入れています。日々の歩数はスマートフォンでカウントし、kencom(キヤノン健保のアプリ)と連動させて集計し、優秀チームは健康保険組合から表彰される仕組みです。当社では、社長賞を新設して、さらなる活性化を目指しています。
イベントは運動習慣化に向けたきっかけづくりとして、歩数カウントと表彰は定着化の仕組みとして、楽しみながら、ますます社員が健康になってくれたら良いなと思います。

最後に測定面ですが、今までお話したことに加えて、様々な活動に指標を設定して、活動経過や結果を定量的に把握して改善に繋げています。
一例を挙げると、健康に関する諸々の活動は、最終的に健康診断の結果としてあらわれてきます。
健康診断の指標として受診率100%は当然ですが、血圧、血糖、脂質などの特定の指標が基準値を超えた場合、受診後1か月以内に通院し事後報告を徹底させています。
診断した後すべて本人任せにするのではなく、診断後の措置を徹底することで、高血圧者等の割合減少に繋げる、ということですね。

業務関連指標では、月平均残業時間は、2021年、2022年ともに11時間台で、有給取得率も70%超と、一般的な企業水準と比べて低い時間外労働と高い有給休暇取得率となっています。これも数値に基づいて行動を変える試みを継続することで実現出来ています。

社員が元気で働く環境を創り出すためには、現状の把握が大切です。
感覚的ではなく、目標を数値化し定量的に把握することで「どうすべきか」という行動の決定根拠が明確になりました。

社員が自慢できる企業を目指して

人事部 中田担当課長:当社の事業は人が大事な資産なので、社員がメンタル面の問題や不健康で働けない状況であってはならないと強く思っています。心身ともに健康で、仕事でパフォーマンスを発揮し、余暇も充実して欲しいですね。仕事と生活が統合的に調和した状態にあることで、病気の予防や感染症防止に努めることと、万一感染した場合の重症化リスクを回避することが、医療費の抑制にも繋がるという好循環を実現・継続していきたいです。
社員が自慢できる企業を目指して、今回のように対外的な発信も行いたいですし、人事としてできることを今後も進めていきます。

メンバー編

橋本 慎史(2022年入社)

BPOサービス第二本部 BPOサービス一部 第一課 橋本 慎史の写真BPOサービス第二本部 BPOサービス一部 第一課 橋本 慎史

ホワイト500は就職活動の重視ポイントのひとつ

橋本:就職活動をするなかで重視していたポイントのひとつが「ホワイト500」でした。経済産業省の取り組みで日本健康会議が認定している制度で、第三者認定を受けているという点がポイントでした。
福利厚生や離職率もポイントでしたが、私が候補として考えていた企業の中でキヤノンビズアテンダの新卒離職率は一番低かったので、居心地も良く教育体制が整備されているのではないかと考えました。
会社説明会では、先輩社員の座談会があったのですが、この雰囲気が他の会社と比較してもすごく和やかで。人が良くないと続かないと思っていたので、これはかなり印象的でした。

優しい先輩と良好なコミュニケーション環境

橋本:実際のところは入社してみないとわからないな、という不安も少しはあったのですが、入社してみたら、OJT担当の方をはじめ、皆さんとても優しくて。
週に1回の面談では、不満や解消できることはないかと声をかけていただいて、自分の悩みなどを聞いてくださったので、とても業務を進めやすかったですね。

仕事中には、わからないことを溜めて一気に聞いたり、一人の方に集中して聞くと迷惑だと思ったので、分散して質問したり、休憩明けを狙ったり、自分なりに工夫しつつ、わからないことはすぐに解消するように心掛けていました。
入社直後は聞いてばかりで申し訳なかったと思いますが、仕事を進めるには多くの専門知識が必要だったので、コミュニケーションが取りやすく不明点を次々に解消していくことができる環境はとても良かったですね。

社員の健康を促進するウォーキングイベント

橋本:年に2回開催されるウォーキングイベントではチーム対抗で歩数を競い合っています。
私は部長のチームにお誘いいただいたので、コミュニケーションが拡がる機会になりました。対面・オンライン問わずフレンドリーに対話してもらえることは居心地の良さに繋がっています。昨日も、このインタビューの件でかわいい「頑張ってね」スタンプが届いて緊張がほぐれました。

充実した余暇が業務の集中力を支える

橋本:休日はランニングやギターなど好きなことに時間を使っています。
学生時代の親友がボーカル、私はギターを演奏し、楽しい時間を過ごしています。
スタジオを借りたり、カラオケ屋を使ったり、気づけば5-6時間くらいやっていることもありますね。曲を作ったりはしませんが、フリーセッションっぽく遊んだりもしています。
ランニングは4年前から続けていて、好きなアーティストが10年間毎日走っていたことに憧れてはじめました。現在は少し距離が減って5-10kmほどですが毎晩走っています。

振り返ると、学生の頃は、社会人になったらまったく遊べなくなるだろうと思っていました。
土日に急にメールや電話が入るんじゃないかと不安もありましたが、そんなことは一切ないですね。学生の頃に抱いていたイメージよりもはるかに良い休日を過ごせています。

普段から動いていて体力があるので、仕事中に長時間集中が途切れないことに繋がっているのかなと思います。職場の環境も良く、充実した余暇を過ごしているからこそ、大学の後輩から相談を受けた時は、当社を薦めています。

冨澤 未菜(2021年入社)

BPOサービス第二本部 BPOコンサルティング部 デジタルソリューションコンサルティング課 冨澤 未菜の写真BPOサービス第二本部 BPOコンサルティング部 デジタルソリューションコンサルティング課 冨澤 未菜

就職活動のポイントは仕事内容とワークライフバランス

冨澤:就職活動時は、仕事内容とワークライフバランスを重視していたので、福利厚生、年間休日などは確認していましたが、他社と比べて特にフリーバカンス制度が魅力的でした。
夏休みとは別に1週間休暇を取得できる制度で、ちょうど来月制度を活用して家族でハワイ旅行に行く予定です。

働きやすい空気感

冨澤:入社後は働きやすさを感じています。
制度が整備されていても、組織によって制度利用のしやすさは変わると思います。
例えば有給休暇を取得する場合でも、職場の空気感で取りやすい、取りにくいということがあると思いますが、当社は本当に取りやすい空気感があります。先輩方も有給を取得しますし、「有給とっても良いんだよ」と声がけをしてくれたのは嬉しかったですね。
残業しろと言われたこともないですし、プロジェクトの状況で定時以降の業務が発生する時も、上司からは「大丈夫ですか」と聞いてくれて、優しいなと思います。

私は会社説明会で大学生に話をすることもあるのですが「話しちゃいけないことはないから、学生に寄り添ってあるがまま話して良いよ」と言ってもらえるところも好きですね。

プライベートも充実。保養所旅行は印象的な親孝行に

冨澤:仕事は概ね定時の17:30に終わるので、そのあとは友人と食事に行ったり、ジムに通ったりしています。在宅勤務の影響なのか、社会人になって運動不足になったので、ジムでの適度な疲労感は良いリフレッシュになっています。

福利厚生面では、保養所を2年続けて利用させてもらいました。
はじめての保養所体験だった1年目の熱海は、豪華で、立地が良くて、食事は食べられないほどの量があって、驚きました。
2年目の箱根は、熱海とは施設の雰囲気も違って富士山も見えて。大涌谷でロープウェイに乗って、黒卵も食べて楽しめました。
両親も祖母も喜んでくれて、家族孝行になったかなと思います。
特に祖母から「キヤノンのフイルムカメラが大好きだった亡くなった祖父も喜んでいるのでは」と言って貰えたことは強く印象に残っています。

健康が仕事のパフォーマンスを支える

冨澤:健康は仕事のパフォーマンスに直結すると感じています。
いつも10分で終わる仕事が、コロナワクチン接種の副反応で2倍ほどの時間がかかってしまいました。この経験から体調を崩すと、業務時間も延びてしまうため、健康に気を付けようと思いました。
私自身は健康で、ワクチン以外で病気や怪我で有給休暇を使ったことがなかったので、これからも健康を維持して、仕事に励んでいきたいと思います。

橋本、冨澤が談笑する様子意外にも初対面の二人。日頃のリラックスした雰囲気のせいか、自然と笑顔が生まれていました。

役員編

取締役 管理本部長 渡邉 雄史の写真取締役 管理本部長 渡邉 雄史

すべての前提は「健康」にある

渡邉取締役:私自身は、健康経営に携わって8年ほどになります。
これまでに、定期健康診断とそれを補完するがん検診の受診を積極的に奨励するなど、かなり意識をして取り組んできました。

みんなが健康に働いてくれることは、会社にとっても、みなさんにとっても幸せなことだと思います。
我々は「健康はすべての源です」とよく言うのですが、健康はすべての前提です。
仕事もプライベートも健康があってこそ充実し、幸せに繋がっていくので、そこを徹底的にやっていきましょうという思いがありますね。

現在は以前と異なり、業績向上と働き方改革による総労働時間の短縮の両立が求められています。
コアな仕事に集中して、それ以外の仕事をどう効率化するか、現場の理解を得てしっかり進めていきたいと考えています。

社員のエンゲージメント向上も大切なポイントです。
まずは安心して働けること。「病気になったときはしっかり休養し、早期に職場復帰できるようサポートするので安心して療養に努めてください」という環境を整備する。
次に仕事面をさらに充実させること。さらに教育やキャリア形成の支援を行います。
具体的には、自分でキャリアをセレクトできる公募制のキャリアパスの仕組みを整備中です。プロジェクトマネージャーやプロセスエンジニア(※)などの職種について今以上に応募しやすい状態にしていきます。

キヤノンビズアテンダでは、スタッフの地道な啓蒙活動もあって、健康経営の管理指標が向上し、健康経営優良法人(ホワイト500)の順位も大規模法人部門3169社中、2021年は450-500位でしたが、2022年は300-350位と大きく順位を上げることができました。

※プロセスエンジニアとは、お客様の業務を可視化し、課題を抽出して深堀り、改善提案を行う役割を持った人材です。
必要であれば、ソリューションの導入や改善成果を出すための伴走までスコープに含め、ご支援しています。

目指すは「健康文化の醸成と定着」「ホワイト500の50位以内」

渡邉取締役:現在目指している理想の姿は、会社が主導する形で強制的に推し進めるのではなく、みんなが健康は前提だという意識を持ち、健康を育む活動を無意識的に進めていくような、健康活動が定着した状態です。
自ら食生活や運動に関心を持って、自身の体に気になるところがあれば有給休暇を取得して自ら健診に行くなど、健康に対する主体性を発揮してもらえると良いですね。

みんなが高い意識を持って、それが行動として実践されていく。
そんな中身が充実した健康経営を体現していく会社づくりを進めていきます。

具体的なマイルストーンとしては、健康経営優良法人(ホワイト500)の50位以内を狙いたいですね。順位を上げること自体は目的ではありませんが、ひとつのやりがいにもなっていますし、社員の健康面に気を配っていることもアピールしていきたいと思っています。

また、健康診断結果、再検査を義務付けている事後措置報告者数もさらに減らしていきたいですね。
個人の生活習慣の改善が前提にはなりますが、会社が支援できることもあるでしょう。
例えば食生活などの知識を高める健康教室を開いたり、より一層ワークライフバランスを適正にする仕組みを整えていく必要もあると考えています。

幸いなことに、過去最高益を達成しながら、健康経営水準の向上を両立できているので、今後3年くらいで理想の姿を実現したいと考えています。

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